小暮和代の写真集 墓場シリーズ

「うつろ」

Photography by KOGURE, Kazuyo

世田谷区、豪徳寺の墓場にて。ねじくれた樹だ。妙に存在感のある樹に寄り添って、はるか上を見る。ぺったりと木肌に添えられた手を通して感じられる樹の呼吸。そして、背景は墓場。

撮影者の一言: 「のぼりたいのかなあ〜。い〜よ〜、のぼっても〜。スカートだけどさ。のぼるのっ? ほれほれ〜」


赤瀬川原平の路上観察、「植物は強し」を連想しますね。でも、人に言われてよく見てみると、とっても官能的だったりします。後はご想像に任せるとして…ってこんなこと、メールマガジンに書いていいのかなあ?

「植物は強し」と言いますが、この間見てきたヨセミテのセコイアも凄かったです。「カリフォルニア・セコイア」と 名前までついている有名なのがありますよね。樹の根元を貫いて道が通っているという奴です。昔の教科書か図鑑か何かに載っていたんじゃないかな。今は普通の車は通れないようになっていました、よくぞ、これで立っていられるものです。空洞の幅のほうが両脇の樹の部分より大きいんです。中の一部が真っ黒に焦げているのは山火事にあったのでしょうね。

ここのセコイアは樹齢二千年、世界でもっとも年長の生き物ということでした。でも個人的には、あまり有名でないレニア山麓の千年杉のほうが、感動しましたね 〜(ご存知の方はまず、いないのではないかと思いますが)。 ヨセミテのセコイアはあっけらかんとした暑さ、青い空のした、赤い木肌を見せて立っています。ちょっとあっけらかんとしすぎなのかな。

これに比べて、レニアの千年杉は、林を歩き、川を渡って、時から取り残されたような中州に、 しっとりひんやりした空気、苔むす樹々。まったくの別世界で、何やら聖域を侵しているような雰囲気なのです。まさしく木霊がいるぞ!という気がひしひしとして、怖かったくらいでありました…

写真:小暮和代
コメント&被写体:奥村薫
kazuyokogure@fantastic-camera.com
http://kazuyokogure.fantastic-camera.com/ 
今までご紹介いただいた写真、プロフィールなど、こちらにおいております。

奥村はこんなメールマガジンも出しています。ぜんぜん関係ないですけれど…
英語表現◇採取プロジェクト:英語が苦手な奥村が、アメリカでの仕事で生き延びていくために、現場で採取した色々な表現のご紹介。数の勝負ではなく、詳しい状況の解説や、ビジネス文化の違いなども取り混ぜて、ちょいと毛色の変わった英語マガジンを目指しております。 でも、最近お仕事がとてつもなく忙しくって、ちょっと発行が遅れがちなのですけど。