小暮和代の写真集 ぐれーぶやーど・シリーズ

「せみしぐれ」

Photography by KOGURE, Kazuyo

世田谷区宮坂の小さな墓地にて。ひどく暑い日だった。何故、お盆は真夏にあるのだろうかと疑問を抱かざるを得ない。なんでまた、日本の一番過酷な季節に、先祖が帰ってくることになったのだろう。お供え物だって、悪くなりやすいだろうし、供えた花は暑さにあえいでいるだろうに…

撮影者の一言: 「鳴いているのはアブラゼミ〜。」


奥村は、通常写真写りが大変に悪いです。でも、小暮ちゃんの写真に撮られるのは面白い。こういうのが相性なのでしょうね。 しゃこん!というシャッターの音とともに、次第に、普通の現実から遊離していって、あらぬ世界が現出するような気が致します。

出来上がった写真を一緒に眺めつつ、並べなおしたり、タイトルを付けたりしていって、そこに物語がふっと立ち現れるような瞬間が好きです。 タイトルを見てせみの声、聞こえてきましたか?降りしきるあぶらぜみの声、急に大きくなったかとおもうと、遠ざかっていったりする…。蝉って何年も地中で暮らして、羽化して数日で死ぬんですよね…

写真:小暮和代
コメント&被写体:奥村薫
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